IBSの原因|どうしてIBSになるのかを考えてみた
こんにちは、IBS主婦のもっちです。
季節の変わり目、自律神経も影響されやすいこの頃ですが、IBSの皆様もいかがお過ごしでしょうか。
今日は「どうしてIBSになるのか」を考えてみました。
私が考えるIBS(過敏性腸症候群)のしくみ
IBSは体質・ONタイム・OFFタイムのバランスが崩れることで起こる
長年のIBSの症状を自分で振り返ってみると、IBSは持って生まれた自分の体質に加えて、ONタイムとOFFタイムのバランスが崩れることで発生すると思います。
健康バランスを保っている3つの要因
健康であることとは次の3つの要因によって成り立っていると思います。
1.体質
2.ONタイム
3.OFFタイム
の3つのバランスです。
体質とは
持って生まれた体質、加齢によるもの、敏感さ、疲れやすさ、アレルギー体質などがあります。
IBSさんはこれらの体質・気質のため、一般的な人より多くストレスを感じてしまいます。同じ仕事をしているはずなのに隣の席のAさんはIBSにならず、自分はIBSになってしまうのは何故だろうと考えると、単純比較はできないものの、生まれ持った敏感性・繊細さが影響しているのは否めません。
持ってうまれた気質・体質は努力で変えることはできませんが、ストレスを減らすための対処方法を学ぶことはできます。
加齢による体力低下であれば、運動によりある程度は体力を取り戻すことができますし、敏感さであればそのような環境を避けるなど、自分の特徴を知ることで自分のキャパシティを把握でき、自分に合った生活を選ぶことで、無理をしない、ストレスを和らげることは可能です。
アレルギー体質については自分に合わないものを摂取しないなどして、食生活を見直し、身体に合ったものを選ぶことができます。
疲れやすい体質はこまめに休息をとったり早めに時間を切り上げるなど、自分の体質に合った行動を選択することで、疲労やストレスを軽減することができます。
IBSさんは一般的なストレス解消法を無理に当てはめようとするのではなく、「自分自身が本当に回復するものなのか」を選んでいく必要があります。
ONタイムとは
ONタイムとはいわゆる積極的に活動している時間を言います。
仕事、職場、勉強、学校、家事などの日々のタスク
人間関係、悩み、トラブル対応
不意や日常のストレス、環境ストレスなどがあります。
交感神経が活動し、緊張や競争、ノルマや時間に追われるなどエネルギーを消耗する時間になります。
OFFタイムとは
OFFタイムとは睡眠や休息などのリラックスできる時間を指します。
副交感神経が優位になり、回復のための時間を使います。
ひとり時間であったり、趣味や好きなことの癒しの時間になります。
安心できる環境や人間関係に身を置くこと、適度な運動をすることもOFFタイムのひとつです。
IBSになる時=ON/OFFのバランスが崩れている時
これらの3つの要因のうちONタイムの比重が極端に多くなることによってIBSが起こると思います。
膨大なストレスに対して回復が追い付かず、身体がキャパオーバーを起こしてIBSになるのです。
私はずっと「家事も仕事も好きだし、ストレスなんて全くない」と思っていました。
でも実はストレスがなかったわけではなく、自分がストレスをストレスとして感じることができなくなっていて結果としてIBSになっていたのです。
頭で考える自分と身体で活動する自分がいるとき、身体は限界で悲鳴をあげているのに、頭で考える自分が「まだやれる」と思って活動を続けていたのです。
「継続は力なり」「成せばなる」「目標は高く」
学校教育、競争社会、資本主義の価値観に染まっていた私は、自分の身体の限界を顧みることなく無理を続けていました。
すると身体はIBSを起こすことによって私自身に「もう限界だ。こんな生活はストップしてくれ」と訴えたのだと思います。
IBSの対処法
IBSを発生させないためには、根本的に生活や価値観の見直しが必要だと思います。
1.ONタイムを減らす
ONタイムの比率が異常に多くなっていることがIBSを引き起こしているわけなので、意識的にONタイムを減らすことがIBSを治す鍵になると思います。
自分にとって過活動になっているがためにIBSが起きているので、あえて活動量を減らしたりするなど、自分の行動を選択して自分に合ったものに見極めていくことが大事だと考えます。
具体的には
- 仕事/家事/勉強の量を減らす(仕事/家事の分担、自分に見合った学習量)
- 環境を変える(異動、転職、転校など)
- 他人に頼る(会社・家族など周囲に相談する。カウンセリング、医療機関の受診など)
- 食生活を見直す(和食中心、自炊、野菜多め、お酒やスナック菓子をやめて身体に優しいバランスのとれた食生活に切り替える)
- 価値観のアップデート(完璧主義、白黒思考、努力至上主義をゆるめる。自分を責めない。人と比較しない。競争や闘争モードをやめる)
などがあります。
2.OFFタイムを増やす
OFFタイムを増やすことで、自分の体力と精神力を回復させる時間を十分にとることができます。
IBSになる人は体質・気質的に真面目・繊細・敏感・頑張り屋さん・向上心が高い人が多いと言われます。その特徴がIBSさんの強みではありますが、疲れやすさにもつながっていると思うのです。
自分を成長させようという気持ちが強い反面、身体の回復が追い付かず、心と体のバランスを崩してIBSになってしまうのです。
ですので意識的に自分を休ませるぐらいのスタンスで臨むと、回復も早いと思います。
- 睡眠、休息時間を増やす
- ひとりの時間を持つ
- 楽しみを増やす
- 適度な運動、ストレッチ
- 安心できる人間関係を選ぶ(無理な付き合いをしない)
- ニュース、SNSから距離をとる(情報やネットを活用するなら受け身ではなく自分から情報を取りに行くために使う。スマホ通知OFFを活用)
まとめ
どうしてIBSになるのかをまとめると
「持って生まれた体質+ONタイムが多すぎる+OFFタイムが少ない」
に集約されます。
なのでIBSから脱出する鍵は、ONタイムを減らしてOFFタイムを増やす
に尽きます。
ピンチはチャンスと言います。
IBSは私たちの身体が、私たちに教えてくれる限界サインのようなものです。
自分の身体に優しく、幸せに生きられる毎日を目指して、自分の良しとしてきた価値観を見直し、自分の身体にあったライフスタイルを探す絶好の機会とも言えます。
どうぞ皆様の生活が、穏やかで幸せなものになりますように。
少しでもこのブログが参考になれば幸いです。
IBS主婦もっち☺
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私のIBS年表|症状の経過と体験談
こんにちはIBS主婦のもっちです。
今日は『私のIBS年表 過敏性腸症候群の経過と体験談』について書いていこうと思います。
私の症状の経過とそれまでの対処が、今IBSで苦しんでいる方の参考になれば幸いです。
あくまでも私自身の体験談ですので、対処・薬については主治医に確認の上、参考にして頂きますようご了承願います。
私の体質について
47歳の女性で、パート主婦。娘二人と夫の4人家族です。
虚弱体質で神経過敏だと思います。
いわゆる繊細さん(HSP)に当てはまります。
主な体質はというと
- 低血圧
- アレルギー体質(ソバ・ハウスダスト・アルコール・天然ゴム・合成洗剤)
- アトピー性皮膚炎
- 花粉症
- カフェインが分解できない(飲むと不眠症)
- 調子が悪くなる食べ物がある(チョコレート、人工甘味料、小麦粉、乳製品)
身体に合わない食べものを食べると、下痢になったりイライラしたり眠くなったり鬱っぽくなります。
IBSの症状の経過と自分年表
病歴も含めてIBSにかかわる略歴を書いていきます。
23歳 IT系の会社に入社
25歳 卵巣嚢腫・子宮内膜症で開腹手術
30歳 退職
31歳 出産で帝王切開
執刀医に「癒着がひどいね」と言われる
32歳 パート勤務開始
40歳 フルタイム勤務開始
41歳 過敏性腸症候群(IBS)と逆流性食道炎の症状が出始める
夕食後にひどい腹痛と下痢が続く。
夕方のめまいで立っていられない。食べ物を飲み込むときに違和感。
胃カメラの結果は少し胃があれているということでタケキャプを処方→1年後緩解
大腸カメラ異常なし
IBSの症状は毎日ではなく3日に1回ぐらいの頻度。
体力がないためすぐ疲労
腹痛の症状の詳細
- 腹痛がひどい時は酸欠で目の前が真っ暗になるレベル。トイレに座る体力がなくなり、横になってはトイレに行くを繰り返す
- 決まって夕食後30分すると下痢
- 腹痛で冷や汗、コロコロ便から液状便、水便に代わり、全部出し切ると痛みがなくなる。
- 出し切った後は嘘のように痛みがなくなりすっきりする
- 血便になり救急外来に行ったこともあるが異常なしだった
42歳 フルタイムからパート勤務へ変更
IBSの症状が1週間に1回ぐらいの頻度に減る
体力をつけるために休みの日にジョギング開始→3年続けたがIBSに効果はないように思う
腹痛への不安からパニックになることがある→自律神経を整えようと週一で整体に通ったが、あまり良くならなかった
43歳 実母の看病のため実家と家を毎週往復
IBSの症状が2週間に1回ぐらいに減る。
看病のストレスでイライラすることや不安が多くなる
44歳 実母が回復
実母の症状が回復し近居することになり、実家への往復がなくなる。
IBSの症状が1か月に1回ぐらいに減る。
45歳 低FODMAP食を意識
IBSについて学ぶうちに低FODMAP食の概念を知る
完璧に低FODMAP食を守ろうとすると食べられるものが減ってしまうので、自分の身体に合う食品と合わない食品を実験・意識して食べるようになった。
IBSを発症したら行動経過と食べたもの、腹痛の経過をメモするようにした。
自分の経験と自己研究から、自分の身体に合わない食品リストを作成。
46歳 小麦・乳製品の摂取を制限。和食中心の食生活に
バランスのよい食事、特に和食を心がけるようになった
おやつもスナック菓子・チョコレートは避け、自然のものを取るようにした。
小麦製品(パン・パスタ・うどん・ラーメン・ケーキ)を摂取しなくなると疲労感がなくなった。IBSはあるものの、もんどりうつようなひどい腹痛もなくなる。
乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト)をやめ、豆乳に切り替える
下痢の痛みがそれほど酷くなくなる。
47歳 貧血にも意識。IBSのコントロールができるようになる
厳密に言うと貧血ではないが、数値は低め。
子宮内膜症をもっているので鉄剤をとるのと鉄分摂取を意識した食事をとるように心がける。
腹痛の原因になりそうな行動を避けるようにした。
- 一週間のうちで、一日は休息日にする
- 身体を冷やさない
- ジュースは飲まない。常温か温かい飲み物をとる
- カフェインをとらない(コーヒー・チョコレート厳禁)
- スナック菓子は食べない(成分表をよく見る。甘いものはほどほどに)
- 小麦粉、乳製品はとらない
- 睡眠はしっかりとる
- 朝日を浴びる
- 和食中心の食生活
- 余裕のある日常生活、無理しない、頑張らない
生理前後はPMS(月経前症候群)でIBSになりやすいため、痛みどめ(アセトアミノフェン)を携帯。
万が一IBSになったらセレキノンSを飲むようにした。
まとめ|IBS克服に必要なこと
現在日常的にIBSの症状はほぼありません。
ほぼ、というのは生理前はどうしてもPMS(月経前症候群)になってしまうためIBSになるときはあります。
ですが、発症したときのようなもんどりうつような腹痛や冷や汗などはありません。
逆に言うならばIBSをわざと起こすこともできてしまいます。
どうしても食べたいケーキ、麺類を食べると決まったように30分後に下痢になるからです。
これを食べたらIBSになるな、こんな行動をしたらIBSになるな、というのが自分で把握できているからだと思います。
自分の感想からいうとIBSを克服するために必要なのは
- 医師の診察を定期的に受ける
- IBSが起きた日の一日をメモする(食べたもの・行動・腹痛の様子)
- 実体験をもとに自分に合う食品と合わない食品のリストを作る
- 頑張りすぎない、自分を責めない、ひとりでゆっくりする時間を設ける
の4つだと思います。
IBSになって良かったこと
やっかいなIBSではありますが、私は過敏性腸症群になってよかったこともあります。
- 自分の身体と心を大切にするようになった
- 自分に優しくなったら周りにも優しくなれた
- 世の中の価値観で自分を追い詰めることをしなくなった
IBSになってからは、私はずっと自分のことを弱い人間であってそれは良くないことだと思ってきました。
けれどIBSは個性でもあって体質でもあります。
自分が頑張って頑張り抜いて来たからIBSになったのだとも言えます。
だから私はIBSになった自分を労いたいと思います。
「ここまでよく頑張ってきたね」
「ひどい症状で辛かったけど、なんとかしようと耐えてきたんだね」
そう言って自分で自分を受け入れられるようになった時、ほっとして肩の荷が下りた気がしました。
「強くなくてもいいんだ」
「弱くてもそれは個性であって自分だけの大切なもの」
IBSで苦しんでいるみなさんの痛みや不安が、少しでもなくなりますように。
「私のおなかは優しいおなか」
「痛いよね、痛くてしょうがないよね」
「大丈夫、IBSの仲間は沢山いる。ひとりじゃないよ」
腹痛で辛いとき、そう自分に語り掛けてあげてください。
IBS主婦もっちより
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IBSブログ開設のごあいさつ
はじめまして、IBS研究主婦の<もっち>と申します。
私は40代の主婦で、IBS<過敏性腸症候群>を発症して約7年になります。
発症当初より食後の腹痛・下痢・吐き気でQOLも下がり、しんどい生活を送って来ました。
酷いときは血便や血圧の低下で目の前が真っ暗になって一瞬意識もなくなり、これはよほど酷い病気になってしまったのだろうと思い病院へ行きますが、異常なし。
消化器内科で大腸カメラの検査も行いましたが、異常なし。
処方されたビオフェルミンも効いている気配もなし。
ストレスを感じやすい性格だからなのかだろうかと、沢山の心理学の本を読んだり、FODMAPの食事療法を取り入れたり、グルテンフリーや認知行動療法に励んでみたりと様々な試みをして来ました。
試行錯誤の中で、現在は自分に合った方法を取り入れ、現在IBSは改善しています。
自分で勉強していき、トライして行く中で、明らかに自分の身体に良い影響をもたらしたものを忘れないように、これから記録して行きたいと思います。
同じようにIBSで苦しんでいる方たちや、医療関係者の方たちへの情報提供になればと思い、当ブログを開設いたしました。
私は<IBSは自分の身体からのHELPメッセージ>だと思っています。
「これ以上は無理しちゃだめだよ」
「この食べ物は私には合わないよ」
「こんなに沢山は食べられないよ」
「休みをとった方がよいよ」
「この仕事は合わないよ」
「この人間関係は苦しいよ」
病気を読み解くことで、普段分かっているようで分かっていない自分の発見につながりました。
時間を見つけながらの更新となるかと思いますが、参考になれば幸いです。
私のおなかは優しいおなか♪を合言葉に、毎日楽しく過ごしたいです。
本日より、どうぞよろしくお願いいたします。
IBS研究主婦もっち☺